◆的形の歴史◆

[湊神社本殿新築、幣殿及び拝殿の修繕・平成24年2月竣工]


 的形の歴史は、湊神社宮司 神栄乗赳郷著書「的形郷土史の研究」の的形郷土史年表から抜粋しました。


◆200年 神功皇后が三韓征伐の途中、的形に上陸し、御試矢を行うとの伝説があります。

◆735年 僧行基が海獄寺を創建。「行基が鼻」の名前は、ここから行基が上陸したと言うことで名付けられました。また、印南郡誌には

的形町の北山河と地の中間に行基によって塩田が開かれたと伝えられています。

◆901年 菅原道真が、九州の大宰府に左遷される途中、的形に立ち寄り、地の天神さんのご神体でもある「官公腰かけ岩」に腰をおろし

て休まれたとのこと。

◆1302年 福泊港を安藤平左衛門という人が修築。源義経や武蔵坊弁慶がいた時代。

◆1603年~1868年 徳川家康が江戸幕府を開いてから15代将軍徳川慶喜が大政奉還するまでの265年間。この頃、的形では山裾まで塩

田が広がっていた。

◆1873年 明治6年逍遥小学校、的分小学校、明倫小学校が開校。圓光寺や善正寺など、お寺の境内を借用した。

◆1874年 明治7年福泊に明伯小学校が開校

◆1876年 明治9年4月4校が合併して的形小学校が開校。明治22年4月町村制施行によって印南郡(的形含め15村)が発足

1893年 明治26年的形に巡査駐在所設置。明治30年大鳥を的形小学校区に編入

◆1923年 大正12年8月19日的形に電車が開通した。(神戸姫路電気鉄道の名前で姫路~明石間)

◆1933年 昭和8年6月6日現在の山陽電気鉄道株式会社設立

◆1939年 昭和14年10月6日山陽電鉄網干線を敷くため、南山河の山河山(北公園のところ)の岩石の採取が始まる。

◆1941年 昭和16年7月6日網干まで単線で全線開通。この年、的形郵便局業務開始

 ◆1947年 昭和22年的形中学校発足。校長は小学校長が兼務。 この年、小島出身の力士、汐ノ海関(岸本忠夫)大関昇進

 ◆1954年 昭和29年9月台風15号(洞爺丸台風)により大塩地区の塩田は堤防決壊で大被害。復旧に際して大塩地区から順次、流下式に切り替える。的形小学校運動場の東門付近に村民の悲願であった教育講堂が完成。落成式は翌年1月15日に行う。

 ◆1958年 昭和33年1月1日姫路市と合併、印南郡的形村から姫路市的形町となる。 翌年5月に大塩が姫路市と合併した。

      合併の経緯はこちら◆

◆1961年 昭和36年的形小学校本館が鉄筋3階建てとなる。

◆1971年 昭和46年年末で大塩塩業組合の塩田は廃止となる。

◆1979年 昭和54年3月で的形中学校廃校。4月から大塩中学校と統合され塩田の埋め立 て地に大的中学校開校。校舎は姫路市、運動

場は高砂市の西浜とのこと。

◆1985年 昭和60年的形小学校本館を全面改築

◆1989年 昭和64年1月7日で昭和が終わり、翌1月8日から平成が始まる。

◆2000年 平成12年的形地区に下水道ほぼ完成

◆2006年 平成18年開校130周年。スクールヘルパー室設置。ボランティアで里山の整備活動開始。この頃から5年生の坂の山登山

始まる。

◆2008年 平成20年4月「的形ふるさと里山会」が発足。以降小学生、こども園を対象とした環境・生活体験学習事業が始まった。

◆2018年 平成30年3月4日「的形まちづくり協議会」が発足した。平成30年11月24日「的形朝市」がオープンした。

◆2019年 平成31年4月30日で終わり5月1日から令和が始まる。

◆2020年 令和2年3月2日から新型コロナウイルスの蔓延により臨時休校開始。安倍総理大臣は4月7日に東京、神奈川、埼玉、千葉、大阪、兵庫、福岡の7都府県に緊急事態宣言を行い、4月16日に対象を全国に拡大しました。5月25日1ヶ月半ぶりに全国で解除。

◆2021年 菅義偉首相は1月7日、東京、埼玉、千葉、神奈川に対し緊急事態宣言を行い、1月13日に兵庫県を含む10都府県に拡大し、3月7日まで宣言を延長した



◆的形の神社仏閣◆


 

湊 神 社(みなとじんじゃ)

◆祭神は素戔鳴尊(すさのおのみこと)、大歳大神(おおとしのおおかみ)

◆例祭は10月13日、14日(屋台7台の練りだし)

 ◆創建は平安時代を思われる。江戸時代の慶応4年(1868年)に改修工事を行ったが老朽化が進み、平成22年7月に氏子の総意により本殿の築、幣殿・拝殿の修復工事に着工し平成24年2月に竣工した。

(氏子:的形町的形の住民



ーその他の神社ー

大鳥住吉神社(礒)・泊山神社(麓)・岩神社(鍋島)・福泊神社(福泊)・若宮神社(福泊)・恵美酒神社東、西(福泊)             八幡神社(小島)・神明社(小島)・天満神社(地)・稲荷神社(地)・賽の神(地)・天王神社(北山河)・稲荷神社(南山河)

弁天神社(大鳥)



ーお 寺ー

海獄寺 臨済宗妙心寺派(735年創建)

   善正寺 浄土宗本願寺派(1470年創建)

   養泉寺 浄土宗本願寺派(1499年創建)

   尊光寺 浄土宗本願寺派(1524年創建)

   顕證寺 浄土宗本願寺派(1524年創建)

圓光寺  法華宗真門流(1584年創建)

  常念寺 浄土宗本願寺派(1588年創建)

萬寳寺  臨済宗妙心寺派(1664年創建)

福圓寺    臨済宗相国寺派(行基創建)

大日堂    御本尊大日如来(創建不明)

宝明院    真言宗修験道場(創建不明)



◆塩 田◆

①海水直煮法(古代)

 海水を直接炊いて水分を蒸発させる。

 

②藻塩焼き法(奈良時代)

 海水のついた藻を天日に干しその上から海水を注いで表面に析出した塩を海水で溶かしこれを煮詰める。

 

③揚浜式(鎌倉時代)

 塩田は海面より高く、人力で海水を汲み上げて塩田の砂にかけ、太陽熱と風で水分を蒸発させて砂に塩分を付着させ砂が乾いたらぬいに集め海水を洗い濃い塩水をつくりそれを煮詰める。



④入浜式(江戸時代)

 汐の干満の差を利用して海水を引き入れ、毛細血管現象によって砂を湿らせる方法です。 遠浅の海岸に大きな堤防を造り干潮と満潮の水位の高さの中位に塩田面を築いた。17世紀半ばに瀬戸内海沿岸で開発され昭和30年まで続いた。

砂の入った壺に海水をかけて濃いかん水を採る。

(西尾市塩田体験館の写真引用)


⑤流下式(昭和30年~昭和46年12月)

柱に竹の小枝を階段状のつるした枝条架にポンプで汲み上げた海水を流して太陽熱と風で水分を蒸発させます。これを何度も繰り返すことで海水が凝縮されます。この方法は年間を通じて動かせるし、何よりも労働力が大幅に軽減されました。

(赤穂市立海洋科学館の写真引用)


⑥イオン交換膜製法(現在)

 イオン交換膜と電気エネルギーを利用してかん水を採り、真空式蒸留缶で煮詰める方法です。

 

(鳴門塩業㈱の写真引用)



昭和30年代的形塩田の航空写真

礒の中村 韶氏所有の写真(複製)


江戸時代末期の的形村地区図